ちょうど一年前のこの季節でした。
よく出張木槌に呼んでいただけるお宅。
いつもは元気なお婆ちゃんの施術を頼まれました。
ここの所、体が痛くて、辛くて、寝れなくて。
心が立ち行かないのだそう。
木槌のポコポコ振動に「あ~気持ちええな~気持ちええな~(ノ∀`*)」って。
胸郭周りの呼吸に関わる筋肉がすべて、呼吸をロックしてました。
慎重に、ほぼ当てないで、振動のみで氣血を呼び起こし。
正常な呼吸に近い状態まで戻っていただきました。
ご高齢かつ弱られてましたので、腎機能を鑑みて、短い時間の木槌施術。
施術後はリラックスされたようで、気持ち良さそうに眠ってらっしゃいました。
後日、病院にて。
すぐに進行性の病がわかって、余命10日と診断され。
最期はお婆ちゃん自身のまま、心が立ち行いたまま、永眠されたようです。
私はお婆ちゃんの死期を早めてしまったのでしょうか?
それとも、近づく死の痛みを症状軽減できたのでしょうか?
終末期には「送り揉み」と言われる、
魂を傷つけない為に行う、最期の施術があるといいますね。
更に後日、看取った親族さんを木槌施術。
「ありがとうございました」といわれて、つい上を向いてしまいました。
雪を見ると、あの日の出張路を思い出します。
魂の安息を、私は木槌で産み出して行きたいです。